曳き家

曳き家

日本の木造建築物は、土台に乗っかっているだけなので動かすことが物理上可能である。
実際には見たこともどこそこの家でやっているなどという話はついぞ聞いたことがなかった。

実家はかなり古い農家ではあるが、それの建材物は、祖父が若い頃に江戸時代に建てた庄屋の解体した家をそっくり大八車で運んできて、今の土地に元のように建て直したという話が残っている。
確かに近所の農家と比べるとかなり古く、よく言えば趣があってわびさびの世界なのだが、悪く言えばただのおんぼろ。ヘ(^^ヘ)(ノ^^)ノ
現在は、祖父の息子である我が父の世代でこれでもかと言う位リフォームされ、外見からは想像出来ない今風の内装になっている。
リフォームする、ということは、骨組みはそのまま残っており、懐かしい大黒柱も納屋も原型をとどめている。


曳き家に話を戻すと、昨年喜多方に立ち寄った際、なにやら古い旅館が道路建設のために建物一つ分位かそれ以上の距離を移動していた。ここまでして残す建物というのは、やはり重要なものなんだろうなと思った。
写真右奥にある建物が、以前は写真中央部付近にあった。何とも摩訶不思議。